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zozoの時給1,300円が話題だけどそれでも年収250万円に届かないんですよ!

■時給1562.5円以上にしないと年収300万円にはとどかない。

数日前にzozoが時給を300円アップさせ1,300円にすると公表され話題になっています。非常に良い傾向だと思います。

しかし、時給1,300円でも㏠8時間労働で月20日では、税引き前の額で、208,000円/月、2,496,000円/年にしかならないのです。

今はいわゆる「非正規労働」という働き方で生計を立てている方が増えていますから決して高給とは言えません。

㏠8時間労働の週40時間勤務で月20日働く場合で税引き前年収で300万円を確保するには時給1562.5円必要です。

■経営者には賃金体系を抜本的に変える覚悟が求められるし、非正規社員は補助という発想を捨てる必要がある。

先ほども述べましたが、非正規労働による収入が生活の糧になっている日本人がここ四半世紀で激増しました。

パートなどの非正規は正社員の夫がいて、家計の足しにするために働いているから給与は正社員より安くていいや、補助だからいいやという考えは捨てる必要があります。

何故なら【同一労働同一賃金】と【生産年齢人口の不足】という外圧が来ているからです。

パートを補助職と言っても多くの会社では正社員とパートの業務内容や負担、責任に明確な差異はありません。

これは同一労働同一賃金の考えに反しますのでアウトです。

また、人手不足、特に生産年齢人口の不足は顕著です。

求職者の多くが応募企業を決める際に注目するのは最も分かりやすく、かつ生活の質に直結するので【給与額】を見ます。

額面で月に25万円としたら時給1,500円は最低条件となるのです。

中小企業で多く導入されている1ヶ月単位の変形労働時間制でフルに働いても2,083時間×1,500円=3,124,500円にしかならないのです。

■社長自身がその時給で満足な生活が送れるか?という視点を持とう。

勿論、企業には予算の枠というのがありますし、収益を食い潰して人件費で経営が傾いては本末転倒です。

しかし、【従業員満足度】が低いままで社員は仕事に対する情熱や会社への忠誠心なんて持つでしょうか?

もし、社長が税引き前の年収3,124,500円だったら満足な生活が送れますか?

多分、独身者でなければ厳しい水準ですよね?

経営を圧迫するような賃金体系の変更は私もオススメはしませんが、人材への投資を行い社員の満足度向上させることは顧客満足度につながり、必ずや増収増益として帰ってきます。

そんな企業には自ずとWin-Winの精神が定着し良い方向に会社は回っていきますよ。経営も【急がば回れ】です。