
相次ぐ不祥事に揺れるセブンイレブン。
長らく流通業界の勝者として君臨してきたセブンイレブンに何が起こっているのか?を私なりに検証してみます。
■“勝者”としての驕りが招いたと思われるFCオーナーとの軋轢
私もかつて学習塾のフランチャイズで働いていたのでFC契約の意味は分かります。
本部より看板とノウハウと商品を貸与していただくのですからブランドイメージを損ねる行為は御法度です。
しかし、時の流れとともに各店舗を取り巻く状況も刻々と変化すのは世の常です。
その相談を持ち掛けられても契約で決まっていることだからと突っぱねるのは誰目線で仕事しているのか?と言わざるを得ない。
エリアマネジャー等は社内の出世に目が向いていてパートナーたるFCオーナーには目が向いていなかったと言わざるを得ない。
契約違反を理由に店舗が廃業したら地域のお客さんにも迷惑がかかるという消費者目線もなかったと言わざるを得ない。
これを驕りと言わずして何というか?
中国を歴史上初めて統一した秦の始皇帝…彼は武人としても政治家としても優秀でありカリスマ性もあった。しかし、広大な中国で多様な文化がある国で地域の事情を考慮せずに半ば強引な中央集権政治を行った。故に、征服された地域の反発は強く、秦王朝は短命に終わってしまった。
この例なんかも勝者の驕りなんです。
驕りとは自覚し難いから厄介なんです。
名君と言われは唐の太宗は自ら進んで臣下の者に諫言を求めていました。
【実るほど頭が下がる稲穂かな】を忘れたら何事も失敗しますね。
■“未知なるもの”を理解しようとしない首脳陣が招いた7Payのお粗末
多分、経営幹部たちは〇〇Payというのが流行っているからわが社も導入しようじゃないか。
セブンイレブンだから7月スタートがいいなよろしく頼むと言ったのではなかろうか?
業者の選定から入札、開発期間の詳細は知らないが、大企業特有の階層構造故に現場で問題が発生しても部長クラスが忖度して上に報告せずに揉み消した可能性は考えられる。
仮に、開発が不順だという報告が会議で共有されていてもITやセキュリティに不案内な経営陣はその重要性を理解しようともせず“納期厳守”の大号令をかけた可能性がある。
つまり、未知なるものを知ろうとせず、過去の経験則に頼った経営判断が一連の大失態につながった可能性があるのだ。
■発注側や大手企業は横柄になっている自分を戒めよ
発注者は受任者が満足してくれないと納品されない、FC本部はパートナー企業が疲弊して潰れたら収益は得られない、雇用主は社員が満足していないと退職してしまうということを謙虚に考えるべきである。
仕事とは持ちつ持たれつのWin-Winの関係であり、対等であるはずなのだ。
それは消費者と販売者も同じ。
年齢とか職位とか無関係に相手を敬えない者はいずれ誰からも相手にされなくなる!
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