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17年越しのシャアの宿願を叶えたジオンの御姫様ミネバ・ザビ

■生まれながらに深い業を背負って生きる旧ジオン公国のお姫様にして、ザビ家の生き残りのミネバ・ラオ・ザビ

 

今日は熱中症で頭が回転しないので、最近AbemaTVで放映している「逆襲のシャア」の3年後を描いたガンダムユニコーンについて書きます。

ジオン軍の三倍速の赤い彗星の異名を持つシャアの本名はキャスバル・レム・ダイクンと言います。

ジオン公国の前身のムンゾ自治共和国の独立の父ジオン・ズム・ダイクンの実子であり、一年戦争時にアムロと共に敵として戦ったホワイトベースクルーのセイラ(アルテイシア・レム・ダイクン)は実妹です。

シャアは当初こそ父を謀殺し、ジオンを乗っ取ったザビ家への復讐に燃えていましたが、天才的モビルスーツパイロットのアムロと激闘を繰り返すうちに父ジオンが唱えたジオニズムの実現に関心を持ちます。

しかし、いつまでも宇宙移民から搾取し続け自浄作用による改革が進まない地球連邦政府に愛想をつかし、惑星落としというシャアの反乱を起こし、最終局面で永遠のライバルのアムロと宇宙の彼方へ消えていってしまいました。

■シャアの無念さを受け継ぎ、終止符を打ったミネバ

ミネバ一年戦争末期に父のドズル中将を亡くし、戦後まもなく母のゼナも亡くします。

その後はしばらくは警護担当のシャアに育てられます。

途中、ガンダム史上でも屈指の女傑ハマーン・カーン(自称シャアの恋人又は許嫁)に傀儡君主として歪んだ思想教育を施されますが、のちにミネバを思うシャアに奪還され(ミネバの侍女の遺言でもある)、シャアに保護されながら、シャアが信頼を寄せる旧ジオン公国士官の保護もあり地球で年相応の教育を受け「非戦論者」として育つ。

ミネバは本物のシャアがお気に入りだったので、フルフロンタルというシャアを忠実にコピーした強化人間を冒頭から偽者だと看破しました。

シャア好きの私も見て思いましたが、確かにシャアに似てはいるんですが、シャアとフルフロンタルが決定的に違うと思ったのは、シャアは結構発言に迷いが出るんです。

特にΖガンダム以降は。

対するフルフロンタルは機械が喋っているかの如く冷静沈着過ぎるのです。

ミネバは外見は母親のゼナや叔父さんのガルマに似て容姿端麗。

髪の色は伯母のキシリア似。

しかし、王女然とした気の強さと見た目に似つかない豪快な食べっぷりは父のドズルを彷彿させます。

そして人々を惹きつけるカリスマ性は育ての親であるシャアやハマーンに通じるところがあります。

そのミネバが様々人の協力を得ながら、シャアの父のジオンが唱えたジオニズムと宇宙移民の解放をシャアに成り代わって達成するのです。

ガンダムTheOriginでは生まれたばかりの乳飲み子のミネバが成長してこんなに大きなことをするなんて親戚のおじさんになった気分です(アニメですが)。

■ガンダムの世界観

ガンダムには絶対的な主人公もいなければ、モビルスーツとしてのガンダムも無敵ではありません。

そして全ての戦争・紛争・政争・階級闘争などは自らが信じる正義や善意から始まっているということを教えてくれます。

正義や善意として始めたものが既得権益を得ると手段問目的が入れ替わるようにいつの間にかエゴになり、対立を生み、争いに発展する。

いつの時代も正義とは勝者が勝手に名乗ったことでしかない。

日本のメディアの報じ方を見ると、日本はアメリカの同盟国なのでアメリカ的正義で報道される。

しかしm見方を変えれば、イランにはイランの、中国のには中国の、北朝鮮には北朝鮮の、ロシアにはロシアの言い分(正義)があるはずなのだ。良し悪しは別として。

たかがアニメと思わず、ヒューマンドラマとして観るといろんな気づきは発見がありますよ。

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コメント: 1
  • #1

    シバ (土曜日, 05 6月 2021 09:43)

    セイラの名前はアルテイシア・レム・ダイクンではなくアルテイシア・ソム・ダイクンだと思いますよ。