
■1997年に“実質賃金”が30万円だった人は2016年には26万9100円に下がっているという現実。
その間には社会保険料の値上げもありましたし、消費増税もありました。
しかし、比較対象の国は総じて日本よりも税控除の多い国です。
字っすうちに換算して比較します。
全ての国の1997年の実質賃金が20万円だったと仮定して。
・スウェーデン…41万5200円。
・オーストラリア…39万5400円。
・フランス…37万9200円。
・イギリス(製造業)…37万5900円。
・デンマーク…37万200円。
・ドイツ…34万8900円。
・アメリカ…34万5900円。
*ドイツに至っては「東西ドイツの統一」よいう足枷があったにも関わらずきちんと賃金水準は挙げているのだ。
しかもアメリカを除けば日本よりも人口が少なくて国内の経済規模は相対的に低い国である。
相対的にというか勝手に日本は自滅的に貧乏になっているのだが、私が考える賃金が上がらない理由を考えたい。
■なぜ賃金を上げられないのか?
・未だに生え抜きの老人が頂きに座っている…いわゆる年功序列が未だに堅持されているので還暦はおろか、古希を超えたような人が経営トップに居座り高額報酬を受けている。
人の経験値は確かに役に立つが、時として毒にもなる。
7payの失態や桜田元大臣の失言でも分かるでしょう。
時代にアップデートできなくなった時点で去るべきなんです。
「時代を創るのは老人ではない」という言葉を送りたい。
・「安いことはいいことだ」という以外の戦略を打ち出せない大手のせいで相対的に貧乏になった…薄利多売が横行すれば従事する人の賃金は下がる。従業員とは即ち消費者でもある。
消費者の財布の紐が固くなればものは売れなくなるので価格を下げるという悪循環が起こる。
・効率性や効果性ではなく人海戦術で収益を確保する…低賃金で済む非正規社員を多く抱えて事業を回し、効率性や効果性を上げて評価することに投資を惜しんだ結果である。IT化や省力化に目を向けず、未だに昭和時代の時間で稼ぐという考えが非正規労働者を大量に生み低賃金化に拍車をかけた。
要は経団連のトップだろうがMBAだろう東大卒だろうが“無能経営者”しかいなかったのである。
・日本語を母国語としている…欧米各国であれば基本的に英語は通じる。故に海外からどんどん人材が流入し労働市場は活性化する。
そうすれば需給の関係から自ずと賃金は上昇に転じる。
しかし、日本語という言語しか基本的に仕えない日本には人材の流入が起こりにくいので賃金水準を無理してあげなくても人材を確保できたということが考えられる。
・政治家が無能すぎて庶民の暮らしを理解していない…官僚は優秀である。しかし、官僚はあくまでも仕える立場なので上からの命令が無ければ動かない。
野党は与党の足を引っ張ることに懸命になり、与党は支持者というなの取り巻きの顔色しか見なかった。
中小企業の経営者が経営が苦しいから賃上げは勘弁してくれと言えば鵜呑みにする。
大久保利通を先祖に持つ究極のボンボンの麻生太郎が好例だ。
日々の暮らしにも窮し、一日一食我慢しなければならないような人が日本に普通に存在していることに気が付かない。
経営者が収益を上げて賃上げをするのは経営者の責任である。
その論点をすり替えて経営が苦しいから賃上げは無理と言うのは経営者の怠慢に他ならないのである。
・大企業は下請けに丸投げするくせに中抜きをして暴利をむさぼる…自社でできないから外注するくせに安くたたいて発注する。
・お客様は神様という誤った思考回路…お客様が神様と呼べるとしたらそれは、「値切りを要求しない」「無理難題を言わない」「特急案件にはチップを支払う」などの対価を払った場合であると考える。
※以上が私の考える日本人が貧乏になったげんいんだが如何であろうか。
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