■給与計算を単にタイムカード集計して、計算して終わりだと考えているなら大間違い!
昨日、Twitterで給与計算に関する話題が上ったので、給与計算について考えてみたい。
人事労務のスペシャリスト社会保険労務士から見て、“9割以上の企業は給与計算が間違っている”と労働基準監督署に指摘されるだろうと思う。
何故なら、“給与計算”にはあらゆる労働法の知識と税務に関する付随知識が求められているからだ。
私も給与計算を請け負ったときは何度も企業の担当者に確認をしながら進めたものだ。
■なぜ、給与計算は難しいのか?
問題となる箇所の一部を挙げます。
・出社時間と勤務開始時間のタイムラグ。
・勤務終了時刻と退社時間のタイムラグ。
・労働時間か否かの認識の違い(朝礼や終礼、着替え時間や清掃時間、研修時間や健康診断時間etc.)。
・業務命令による残業か否か問題(会社によっては暗黙の了解による指示と受け止められる場合もある)。
・管理職が労働法について無知で時間管理が出来ていない。
・法定休日と所定休日の違い。
・法定労働時間と所定労働時間の認識の違い。
・法令上の管理監督者と企業の定める管理職の違いによる賃金未払い。
・雇用保険や社会保険加入義務ラインの認識不足。
・残業代の割増率の違いに対する無理解。
・労働時間に対する社員と会社側の認識のズレ。
・扶養家族の確認。
・総支給額と手取り額の認識の違い。
・変形労働時間制の仕組みを理解していない間違った集計。
などなど、列挙したらキリがないくらい“給与計算”に関しては問題が内在しています。
にも拘わらず、企業の経営者はバックオフィス業務を軽視して、事務員に任せればいいやと安易に考えているところが少なくない。
その事務員だって、大抵は断片的な知識しか持ち合わせていなかったり、知識がアップデートされずに現行法制についていけていなかったりしている方ばかりです。
#労働時間 は #賃金 に直結し、 #賃金 は #生活 に直結するので、 #労働基準監督署 のチェックは超厳しいです。 #給与計算 を甘く見ていると給与計算に泣きますよ。 #訴訟リスク もあるし。
#顧問契約 欲しさに煽っているわけではありません。
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